まだ、都会で貧乏やってるの?:本レビュー

吉角裕一朗氏著

「まだ、都会で貧乏やってるの?」読みました

夢破れて都会から田舎に帰り企業、成功した若手起業家の考える
「これからの生き方」みたいな本です

まぁタイトルで結構想像できて、程よいアオリもある、良いタイトルですな

こういう本でも「あらすじ」、でいいのかしらん?

少し前の本だけど、著者の吉角氏は現在も30代(おそらく)
故郷の熊本で事業を起こして成功し活躍されている方
本によると子供の頃に格闘家を志して高校卒業後に上京
念願の格闘家としてデビューするもケガを負い格闘家の道は断念
その後も都会での生活を諦めきれずブラブラしていたけど借金までこさえてしまい、結果、帰郷

故郷で自動車の再生バッテリー販売事業を起こし成功、事業を拡大し今に至る、と

著者の経験から都会でトップになれないままもがき続けるよりも他の道を考えることもイイんじゃない?
という提案のような本が本書

エッセイのように軽く読めますが読み取り解像度が高い人には気づきの多い本になるかも

見返しの顔

実際一番イイ写真を撮ってもらったんだと思うけど、表紙と裏の著者近影は自信に溢れた顔で
著者が成功した現時点からみると、いかにも「なんかやってるな」っていう成功者の顔してる
特に裏の見返し、「なんかやってきたな」(すげースポーツやってきた、なんか強そう顔ね)

金脈だったかと言うと・・・

正直知ってること、自分の中で当たり前に思っていることも多かった
この本と出会った時期が遅かったこともあるけど(初版は2014年)、
ここから何か「おっしゃ、起業したるでぇ」なんてアイデアがポーンと浮かぶような本では正直なかった(あたりまえ)

自分の本に対する解像度が低いのは自覚しているつもりだけど
解像度の高い人なら、今この時点でこの本手に取っても、気づきはきっと沢山あるんだろうな

自分的にこの本で学べた事

  • 視点を替えてみましょ
  • 早めに自分の合う、合わないを見極めましょ
  • どこにいようがアンテナは常に張りましょ
  • 田舎だけにいても良くない、見聞は広めましょ

といったところ

あらゆる意味で自分の「目」を鍛えるべき、ということかな

起業のノウハウなどは枝葉の注意で(枝葉で滑って転ばないよう注意もしてくれてる)

  • どこで生きるか?
  • どこで戦うか?
  • 自分の得意、不得意は何か?
  • これからは何がクルか?

「目」を鍛えて、上記のところに注目すると、何も無いと思っていた田舎にもチャンスは見えてくるハズ、後は自分で考えろって本(いっけなーい、脳も鍛えないと)

やっぱり簡単に起業して儲けてウハウハになれるはずもなく、「こうすれば一発逆転大儲け」的な話は載っていないので、精悍な顔立ちどおり良心的な著者、著作でした

著者の言いたい肝とは違うかもだけど

就職活動がうまくいかなくて、熊本に買えることにした話も載ってて、そこも印象に残ってます
さっき書いた「合う、合わないを見極める」の部分だけど、著者は格闘家を諦めて一旦東京で就活します、が、面接しても「ワクワクしなかった」そうです

そこで「ワクワク」してたら著者の人生も違ってたかもしれないですが、それが著者の成功につながったので

就活に失敗した事を嘆くのではなく
「あぁ自分には合わない、だったらこの流れから離れてもいいんだ」、と

失敗は失敗だけど、別の道を模索してもいいんじゃんと思える、失敗のまま終わらせない著者の柔軟さがうかがえた良いエピソードに感じました。

最後に

新型コロナ感染症のおかげで、著者が数年前に提唱していた

「都会でヒーコラして埋もれるんじゃなくて他の生き方もあるんじゃない?」

ていう考え方は大分浸透してます

そういう意味では、出会うのが少し遅かった本ではありますが、少なからず気づきもあった良書だと思います

文書も平易で読みやすいし、起業なんかに向けて、自分の背中を教えほしい人や、袖を引っ張ってほしいと思ってる人には結構いい本じゃないでしょうか?

著者が元格闘家なんで、実際にお会いしたら闘魂注入でイノキさん風にビンタしてもらえるかもw

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